◆ほとんどの大人がかかっている歯周病◆
35歳~44歳の人ではおよそ85%、45歳~54歳では90%の人が、歯周病にかかっています。つまり、ほとんどの大人が程度の差はあっても、歯周病にかかっているといっても過言ではありません。
◆歯周病は、歯を失う大きな原因のひとつです◆
歯を失う原因の第1位はむし歯ですが、歯周病もむし歯の次に歯を失う大きな原因になっています。特に40歳あたりからは、歯周病の比率が高くなっています。
◆歯周病は、歯を支える周りの組織に起こる病気です◆
歯の周りには、歯を支える色々な組織(歯肉、歯根膜、セメント質、歯槽骨)があります。歯周病は、これらの組織が細菌に感染しておこります。また、歯の周りだけでなく全身的な要因・病気も原因となります。例えば糖尿病の患者には、かなり重度の歯周病患者が多いのですが、糖尿病が悪化すると、歯周病も悪化するという関係が見られます。
◆歯周病は生活習慣病◆
歯周病は今まで徐々に進行すると言われていました。最近では、急に悪くなる時期(勃発期)と静止期を繰り返しながら進行していくことが分かっていますそこで勃発期に感じる変化に十分注意し、早めに歯科医に相談し、治療を受けることが大切です。
歯周病の直接の原因は、プラーク(歯石)がたまることがら始まります。プラークは、食べ物の中の糖分と誰の口の中にもある細菌によってでき、プラークの90%近くは細菌です。また、歯周病が進行してできる歯周ポケットの内側には、1mgあたり400種、1億個以上の細菌がいて、体との間で免疫応答と言われる戦いが繰り広げられます。抵抗力が弱まれば、全身にいろいろな症状が現れてきます。ですから歯周病を予防し、進行を防ぐには、まずプラークをためず、歯周病を進行させないことが大切です。また生活習慣を改めることも大きなポイントとなります。
↓重度別の症状とその治療については、次からの項目をご覧下さい。↓
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これが健康な歯肉の状態です。歯ぐきは引き締まって、きれいなピンク色です。 |
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歯と付け根の表面に、プラークがたまり、歯の周囲や歯と歯の間の歯肉に炎症が起こります。ブラッシングした時や、固いものを食べると出血することがあります。これぐらいではまだ痛みはありません。 およそ1~2ヶ月の通院で、安定した状態にすることが出来ます。 |
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プラークが歯石になり、歯石は大きくなって歯根膜が溶け、歯肉溝の中にも広がってきます。歯肉溝はだんだん深くなり、歯肉の弾力性がなくなって歯周ポケットと呼ばれる空間ができます。炎症も痛み、歯槽骨の破壊も始まります。 ★ポイント★ 歯科医院での治療が必要です。 専用器具で歯垢と歯石の除去を行うことで、炎症を抑えることができます。 場合によっては、外科的な処置が必要なこともあります。
治療期間は、炎症がおさまり安定するまでに数ヶ月位かかることもあります。 |
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★ポイント★
一刻も早く歯科医院での治療が必要です。
痛みで十分にブラッシングできていないことが多いので、やわらかい歯ブラシや歯間ブラシでていねいにブラッシングします。
抜歯して入れ歯やブリッジをしなければならないこともあります。
重度によって、治療は長期にわたります。
時間がかかるから・・・こわいから・・・といって後回しにせず、すぐに治療を始めましょう。
早ければ早いほど、負担は軽減されます。
Q 歯周病を悪くする要因は何ですか?
A 歯周ポケットの中に隠れて見えない歯石と喫煙です。
目で見えるところにつく歯石よりも、歯と歯ぐきの隙間に隠れて見えない歯周ポケットの中の歯石が歯周病を悪くします。
タバコを吸う人は、吸わない人よりも歯周病を引き起こしやすく、悪化のスピードが早いため、治療してもなかなか改善しません、ニコチンが血流を悪くするため歯ぐきに酸素や栄養が行き渡らず、歯ぐきの抵抗力が弱まってしまいます。
Q 歯周病が悪化しているかどうかはどうしたらわかりますか?
A 出血は歯周病の特徴。歯周ポケットの深さで進行の度合いがわかります。
歯周病がどれだけ進行しているかは、歯ぐきの状態を見れば分かります。歯ぐきからの出血は歯を支える歯ぐきに炎症がある証拠で、歯周病の特徴的な症状といえます。炎症が進み歯周ポケットができるほどになると、歯を支えている顎の骨の一部である歯槽骨の破壊が始まります。歯周ポケットの深さが4mm以上になると病状はかなり進行しているといえます。ポケットの中は歯周病菌が繁殖しやすい環境なのでどんどん増殖し、歯周ポケットの深さが6mm以上になると歯槽骨の破壊がさらに進み、ついには歯が抜けてしまいます。
Q 歯周病は口以外の病気と関係がありますか?
A 歯周病はさまざまな全身疾患のリスクになります。
歯や歯ぐきの健康は口の中だけでなく全身と関係しています。口の中には何百種類という細菌が生息していますが、口から体の中に入り込むとさまざまな病気を引き起こすことが知られています。たとえば、心臓病、肺炎、糖尿病、早産などです。歯周病は歯周病菌の塊である歯垢(プラーク)や歯石による歯ぐきの炎症ですが、たかが口の病気とあなどってはいけません。
Q 歯石はどのようにして取りますか?
A 歯科医院で専用の器具を使って取ります。
歯石は固く、自分で取ろうとすると歯ぐきを傷つける可能性が高いので、歯科医院で取ります。歯科医院での歯石の除去には、主に超音波スケーラーとハンドスケーラーという器具が使われます。
歯石を取ることには歯周病の予防・治療に大変重要なので、定期的に歯科医院で歯と歯ぐきのチェックを受け、歯石を取りましょう。
Q 歯と歯ぐきのメンテナンスは定期的に受ける方がいいの?
A ブラッシングには限界があります。定期的なお口のメンテナンスで、歯石が小さいうちから予防に努めましょう。
自分で出来る歯周病予防はブラッシングですが物理的に限界があります。磨き残しの歯垢(プラーク)はいずれ小さな歯石になるからです。歯石を除去した後も同じです。歯周病の本格的な予防には歯科医院での年1~3回の定期的な健診、歯石除去が効果的です。